ほうじ茶には、主に葉と茎の混ざった原料を焙じたものと、茎だけを焙じたものがあります。
葉と茎のほうじ茶は、バランスの良い味わいで、焙煎香がわかりやすく、味に厚みが出やすい傾向があります。熱湯で淹れたときに香りが勢いよく立ち、食事のあとにも満足感のある一杯になります。
茎ほうじ茶は、軽やかな香りや自然な甘みを感じやすいものがあります。茎は葉と成分の構成が異なり、焙煎したときに葉とは違う香り方を見せます。見た目が細く素朴でも、湯を注いだ瞬間に豊かな香りが広がることがあります。
ただし、「葉は濃い」「茎は甘い」と一律に決めることはできません。原料の育て方や収穫時期、選別、焙煎によって仕上がりは変わります。同じ茎ほうじ茶でも、すっきりしたもの、甘みの強いもの、香りに深さのあるものが存在します。
和束では、茎の部分にも豊かな香りと甘みがあることが、暮らしのなかで知られてきました。桶力茶店が茎の入ったほうじ茶を大切に紹介しているのも、見過ごされがちな部分にこそ、お茶の面白さが宿っていると考えるからです。
葉と茎のどちらが上ということではありません。飲み比べると、ほうじ茶が焙煎の強さだけで決まらないことが、よく分かります。
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